これから仮想通貨を始める方はNFTという言葉を聞いたことがあるかもしれません。
しかし聞いたことはあるけど実際はなんなのかわからないという方も多いと思います。
この記事では、これからNFTを始めたい、勉強したいという方に向けて解説していきます。
NFTとは
NFTとは、「Non-Fungible Token」の略で、日本語にすると『非代替性トークン』となります。
非代替性とは、『替えが効かない』という意味です。
トークンとは、『データや通貨、モノ、証明』などの意味があります。
NFTは、簡単に言えば『唯一無二であることの証明ができる技術』となります。
『デジタル作品+NFT=デジタル資産』という概念で考えると良いかもしれません。
NFTの事例
NFTは、アート・ゲーム・ファッションなど多様なジャンルで活用され始めています。
具体的な事例を見ていった方がわかりやすいと思いますので紹介します。
NFTの事例|デジタルアート
①2021年3月11日、デジタルアーティスト・BeepleによるNFTデジタルアートのコラージュが、オークションで6900万ドル(約75億円)の値を付けました。
②2021年11月10日、日本財団は子ども第三の居場所 新さいたま市拠点の子どもたちと一緒にワークショップ形式でアート作品を制作。子どもたちの作品をNFTとして販売。新しい寄付のカタチをメタバースではじめました。
③2021年12月18日まで行われたオークションにおいて、モザイクアートNFT「鉄腕アトム」が約5600万円で落札されました。日本発NFTの最高落札額となっています。
これまでデジタルアートには、唯一無二の価値を保証することができませんでしたが、NFTによってデジタルアートの価値が一気に高まった事例となりました。
NFTの事例|ツイート
2021年3月22日、ツイッター創業者ジャック・ドーシー氏の15年前のツイッター初投稿がオークションにかけられ、3億円超の高値をつけました。
NFTによってツイートのようなデジタル資産も競売できるという事例となりました。
NFTの事例|ファッション
2021年12月13日、ナイキがNFTスニーカー企業を買収しました。世界的な大手ブランドがNFTを活用しながらメタバースへの進出を加速させています。
2021年9月、ドルチェ&ガッバーナは、デジタルマーケットプレイス「UNXD」と連携し初のNFT「ジェネシス コレクション」を発売。9点で総額1885,73イーサリアム(約6億円)という高値で落札されました。
NFTを活用して現実世界とメタバース双方で企業価値を最大化させる取組みをしています。
NFTのメリットデメリット
NFTのメリット
デジタル資産の売買ができます
デジタルな作品(イラストやアート)の売買はもちろん、ゲームで育てたキャラクターの売買などデジタル資産を売買できるようになるのはこれまでになかった取り組みです。
例えば、パズドラで課金して育てたキャラクターを販売することができるとかそんなイメージです。
書類など事務手続きが省略できる
イーサリアムには、スマートコントラクトという機能が搭載されています。
スマートコントラクトを使えば、『契約の自動化』ができます。
不正や改ざんができない
データが改ざんされたりコピーされるなど不正な売買を起こすことはできません。
NFTを利用することでデジタル資産がしっかり保護されます。
クリエーター・小説家・絵本作家などには嬉しいですよね。
NFTのデメリット
現物が手に入るわけではない
データそのものを入手できるわけではなく、所有者としての宣言ができるだけです。
実際にアートを所有するという感覚は少し違います。
仮想通貨の変動に影響を受ける
売買したときに高値で売れたとしてもそもそもの仮想通貨(イーサリアム)の価値が値下げしている場合があります。
通貨の価格変動リスクは常にあるので定期的に仮想通貨の価格を見ておく必要があります。
法定通貨を事例にしてみると、1ドル110円の時にアメリカの不動産を100万ドル(1億1千万円)で購入し、5年後、120万ドルで売却したとします。
不動産自体は20万ドル高く売れたのですが、その時の1ドルが80円だった場合、120万ドル×80円=9,600万円となり、1,400万円の損失となる・・・そんなイメージです。
ガス代と呼ばれる手数料が高まる可能性
NFTの売買はイーサリアムなどの仮想通貨を利用しますが、ガス代と言われる手数料がかかります。
手数料は常に変動しますので、作品によっては購入額よりもガス代の方が高くなる場合があります。
作品価格だけでなく、ガス代にも注視しておきましょう。
NFTの始め方
NFTは次のような流れで始めることができます。
- コインチェックなど仮想通貨取引所の口座を開設
- 取引所で原資となるイーサリアム(ETH)を購入する
- 購入した仮想通貨を補完するウォレットを準備する
- OpenSeaにアクセスしてウォレットを同期させる
- OpenSeaでNFT作品を検索して購入
まとめ
NFTの基礎知識は理解できたと思います。
NFT市場はこれからも注目される成長産業です。
このデジタル産業にすこしずつ慣れていって作品を出品したり売買してみてください。